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2008年1月13日 (日)

「高校受験」を目指す現役大学生

Photo_5  社会人になってから大学に通う人、学校へ行けなかったり行かなかった若者が高校や中学に入学するケースは多々ある。卒業式に、そんな経済的・精神的に苦労した学生・生徒が代表で卒業証書を受け取る話題が時々新聞やテレビで紹介される。が、現役の大学生が改めて高校を受験したいというケースは非常に稀(まれ)ではなかろうか。私が文教大学で担当する講座に登録している78人(1年~4年生)の一人である。自由課題の「作文」でこのことを知112った。全日制高校に合格したが、体調不良で数日間通っただけで辞めた。3年間ほど休養して「高等学校卒業認定試験」に受かって大学に入った。だが、「一般教養や常識としての高校までの勉強をしておきたい」。そんな思いが高校への心を駆り立て、大学生活と成り立つ「通信制高校」の受験を目指すことにしたという。「合否はわからない。でも、何かをする前に諦めたくはないので先ず取り組み、がんばりたい」---作文は、こう結んであった。

 雨の日の1月12日午前、大学へ行った。学生達の作文を全員に読んでもらうことを目的に、縮小コピーして一冊にまとめるためだった。非常勤講師の私の授業は毎週水曜日の第4時限(午後3時~4持30分)。授業回数は春学期、秋学期とも各13回。100人が入るコンピューター教室でのマイクを使っての授業は、学生達の名前と顔を覚えるのもままならない。加えて講座は「テクニカルライティング」。技術文書、論文、レポートというか、心・感情を抑えたクールな文章作成技術を教えている。出題テーマも例えば、「AEDと文教大学」「レンズ付きフィルム」など、使う側にとっていかにわかりやすく伝えるかの文書を求めている。「味気ない」といっては教員失格かもしれない。そこで、ゲストスピーカーを招いての話、そして、学生達が自分の感情・気持を吐露できる「作文」を1~2回取り入れている。

 テーマも自分で考え、字数は800字程度、手書きを条件にしたいわゆる自由課題の作文を1月9日の授業で課した。秋学期12回目、2008年初の授業である。出席者は67人だった。私は「手書き」と「Eメール提稿(が多いが)」を適時使い分けている。手書きは今期3回目だった。また、テーマを自由にしたのは、「○○について書きなさい」という、与えられた課題ではなく、テーマを考えること自体、学生達にとって結構頭を悩ます問題なのである。この他、これが一番大事であり私は「シラバス」にも書いているが、文章作りの基本は「普段からモノをみる目、観察力を養うこと」である。その一助としてゲストスピーカーを招Photo_6いているわけで、春学期には江戸文字作家の立川文志師匠、秋学期はネパー ル人女性のプジャン・バスネット夫人と公立図書館員をお願いした。プジャンさんは、トリヴバン大学(経営学)を卒業後ヒマラヤン銀行に勤務し、その後日本に留学して社会開発と教育問題を専攻している上智大学院(博士課程)生。異文化に触れることで自分の立場を見直し、図書館員の話で大学図書館の価値を新たにした学生もいる。ゲストスピーカーを招いた時は、「講義の内容レポート」とPhoto_7「感想」を書いてもらい、感想はゲストと私に同時にメール送信してもらっている。

 秋学期の授業は1月16日が最後となる。前回の作文のテーマは多岐に渡っている。一つの教室に会する学生達は、誰がどんな考え、気持で学生生活を送っているのか、おそらく分からないと思う。そこで出席者全員の作文をまとめて16日に配布することにした。ものの考え・思想には点数は付けられない。学生達に渡す作文は、そのまま何のコメントも付けていない。名前も外してある。お互いにどんな感じを受けるか---。私の役割は、学生達の主張や意見をより効果的に表現するかを個々の作文にコメントを付けて返すことである。最後の授業は「論文」作成でメール送信してもらう。その後は成績評価書の作成。こちらは出席日数やこれまでの論文等を総合的に判断して付ける。もちろん、クールに、クールに。

 ただし、作文に見られる学生達の将来へかける思い、情熱と夢には、一先輩として、感情をむき出しに、「がんばれ」、と心から応援する。 「大いなる好奇心と、青臭い正義感をいつまでも忘れずに」---。これが私の若者達へのいつものメッセージである。

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